神道文化会平成23年度表彰式

 

 

神道文化会では昭和43年度より毎年、神道文化に功績のあった方々、団体に対する表彰を行っており、本年度で45回を数えます。

このたび、平成24年5月25日午後4時30分より、東京大神宮マツヤサロンを会場に平成23年度表彰式が執り行われました。

また、合わせて神道芸能普及費の伝達式も表彰式に引き続き行われました。

本年度の被表彰者および神道芸能普及費の受給者の方々をご紹介します。

《被表彰者名》

一、 府中市遺跡調査会殿

【推薦理由概要】

昭和50年の設立以来東京都府中市の埋蔵文化財の発掘調査に取り組み、保存、研究に務めてきた。とりわけ、大國魂神社境内及び周辺の発掘調査は、古代国府と総社の祭祀を明らかにするものとして高く評価される。

二、 南里空海殿

【推薦理由概要】

フリーのジャーナリストで、平成23年春に『神饌 神様の食事から食の原点を見つめる』を出版。先の著書『伊勢の神宮』と共に、日本と日本人の原点回帰を求める姿勢・心情が反映され、美しい写真とともに紹介されたその書は、読者に感動を与えるものとして評価。また、料理本を顕彰する「ゲルマン世界料理大賞」において「食の紀行部門」の三位に入賞するなど、対外的にも評価されている。

三、 山村明義殿

【推薦理由概要】

作家として全国を巡り講演や取材を通して日本人の神道精神の探求を続け、昨年9月に『神道と日本人 魂とこころの源を探して』を刊行。あとがきには「東日本大震災により『日本人の本来の祈りと感謝』の姿がはっきりと浮かびあがってきた」と書かれているが、説明することが容易ではない「神道」のもつ普遍性と汎用性を一人でも多く気づいてもらいたいとの思いで出版したことが理解され評価。

四、 久松文雄殿

【推薦理由概要】

天地初発で始まる古事記を忠実に表した『まんがで読む古事記』を刊行。全国の神社からの註文と売り上げ部数は4万部を越える。また、本年は『古事記』撰上から千三百年の節目の年にあたるが、『古事記』の完全漫画化は前例がなく数多く登場する神々を個性豊かに描き分け、内容にも優れ評価される。

五、 西宮神社文化研究所殿

【推薦理由概要】

平成14年頃より全国の西宮神社分社に所蔵される古文書の調査を始め、平成22年に西宮神社文化研究所設立し、蒐集した文書の整理・翻刻をおこなった。平成23年にはその成果を基に、本殿復興五十年記念事業として『近世諸国えびす御神影札頒布関係史料集』を刊行。同書は近世の神職の実態、とくに諸国の神職組織を明らかにする上で貴重な資料として評価。

以上5件

《普及費受給者名》

一、 日野囃子保存会殿    (東京都)

二、 榊雅楽会殿       (愛媛県)

三、 三重の獅子舞操作員会殿 (佐賀県)

上記3件はいずれも、神道芸能の普及に努力し、功績があったものとして認められ支給が決定された。

以上3件