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005.jpg 財団法人神道文化会は、平成24年7月2日付けで、一般財団法人神道文化会となりました。引き続き従来の事業を継承し、新事業にも取り組んで参りたいと存じます。

 神道文化会は戦後GHQの占領下にあった昭和22年9月にその産声をあげました。当時は全国の神社はその前途をも予想することができない状況にあり、今は亡き先人たちの熱意と悲願により幾多の困難を乗り越えて本会の財団法人としての設立となりました。

 設立の提唱者は初代の神社本庁の事務総長でもあった宮川宗徳氏であり、氏は戦前期には内務省、文部省の要職、東京都では都教育主事、保健局長などを務めた後に、東京都の小石川区、牛込区、下谷区長を歴任、後には東京市会議員として東京都政において活躍された方でした。また都内をはじめ全国の多くの神社関係者の協力を得て設立されました。

 戦後十年を経て本会が着手した事業の一つとしては、日本人の心の故郷ともいうべき九州地方の伝統文化の一端でもある『高千穂・阿蘇』の古代文化調査並びにその調査報告の出版事業でした。

 以降、本会では学術調査研究の報告書的な性格を持つ、『明治維新 神道百年史』全5冊、『天照大御神』全4冊、『戦後神道論文選集』、『神道と現代』(上下2巻)などの出版・刊行、また戦前の神社の写真を纏めた『近代の神社景観』、また神道の基礎的な知識を知る上でかかせない辞書ともなっている『神道要語集』(全5冊:國學院大學日本文化研究所編)を行うとともにその事業は、現在神道学、宗教学などの若手研究者の研究の集大成ともいえる神道文化叢書(現在第37輯目)の刊行へと引き継がれています。

 神道文化叢書が現在のような学術研究書としてのスタイルとなった第16輯(『蘇るムラの神々』)以降、25冊の研究書が出版されていますが、その叢書をもとに13人の研究者がそれぞれ博士の学位を取得されており、まさに本叢書が若手研究者の登竜門的な書としての地位を確立しつつあります。

002.jpg また本会の中心的な事業でもある神道文化功労者の表彰も40年を迎えます。現在ではその名称が神道文化奨励賞から神道文化賞と変わっていますが、この賞が伝統文化の伝承に寄与する団体へ贈られる神道芸能普及費とともに各神社、団体の励みとなっています。諸事業を推進しつつ年数を重ねることができたのも皆様のご厚情の賜物と御礼申し上げる次第です。

 平成元年からは機関誌『神道文化』を発刊し、毎回神社関係者による随想や小論文、座談会などを掲載し、毎回好評をいただいております。

 また本会では平成11年より「自然と神道文化」の公開講演会を実施して、毎回多数の参加をいただき、自然にみられる日本人の思想や行動、そこにみられる文化の問題から我々が未来に向けて歩むべき方向性を示すものとして多くの方々から評価を戴きました。そして、その成果を3冊の報告書にまとめ出版いたしました。これを区切りとして、平成21年には「相撲と神道文化」、22年「雅楽と神道文化」、23年「酒と神道文化」、24年「暦と神道文化」、25年「お伊勢まいりと神道文化」、26年「神社建築と神道文化」、27年「占いと神道文化」、28年「神話と神道文化」というように、毎年テーマを選び、日本の文化事象と神道文化の関わりを提示し、講演会開催しております。

 本会は平成24年に65周年を迎え、その年の7月一般財団法人に移行いたしました。

 明年(平成29年)には、設立70周年となります。今後も引き続き日本の伝統、文化の中心的役割を担ってきた、神社・神道を中心に日本文化の興隆に努めてまいります。